酪農新規就農へ挑戦!盛大に失敗して学んだこと8選
僕は6年前に酪農の新規就農に挑戦しました!
酪農場で現場を3年間経験し、自分の牧場を持ちたいと思うようになりました。
仕事している中で「自分だったこうするな」「こうしてみたいな」がどんどん膨らんでいきました。
今回の記事を読めば新規就農する時に気をつけておいた方がいいことがわかると思います。
僕の失敗談を盛大に盛り込んだ内容を8つまとめてみました。
失敗して学んだこと8選
- 居抜き農家との相性が合うかどうか
- 新規就農する目的が明確で明文化できていないと途中で迷いが出る
- メンターや相談できる人が近くにいない
- どうやって利益を増やせるか経営に関する知識不足
- 北海道以外ではバックアップ体制が薄い
- 自分の願望を言葉にして発信し続ける
- 仕事ができるだけでは経営者にはなれない
- 酪農のことを知っているようで知らないことの方が多かった
それぞれ解説していきます。
1.居抜き農家との相性合うかどうか
新規就農の方法として二つあります。
- 土地と建物を自分で全て用意して新たにスタートする方法=新規就農
- 土地と建物は元々ある状態でそれらを購入してスタートする方法=居抜き
という認識です。
この居抜きのメリットは既存の建物や家畜などをそのまま使うことができる、または修繕すれば使うことができることです。
うまくいけば初期投資する金額が大幅に削減できます。
ですがここに大きな問題があります。
それは居抜き農家さんとの相性の問題です。
僕は居抜き農家の親方と衝突してその時の就農は諦めてしまいました。
原因は親方が既存のやり方、親方の価値観を押し付けてきたことです。
「お前のやり方はおかしい!」「俺の言う通りにしろ!」とかなり独裁的な人でした。
ずっと夫婦だけで酪農をやってきて人に何かを教えるという経験がないので仕方ないと今は思うことができますが、当時は凄く辛かったのを覚えています。
それにそのまま居抜きで就農できたとしても、その親方夫婦が牧場の敷地内にずっと住んでいるので、監視しているかのように毎日牧場に来てはあれこれ文句を言ってくることもあります。
向こうは心配してくれて言ってくれてるんでしょうけど、こちらからしたら気が休まりません。
居抜きで失敗してる人はここが一番のネックだと思います。
「あなたの牧場になるんだから好きなようにしてみて」と言ってくれる農家さんがいたのなら最高です!
2.新規就農する目的が明確で明文化できてないと途中で迷いが出る
僕の場合、自分の牧場を持ちたいという気持ちは強く持っていましたが
「どういう牧場にしたいか」「自分の牧場を持って何がしたいのか」
「自分の牧場の存在意義は何なのか」
と人に聞かれた時にはっきりと言葉が出ませんでした。
強い信念が当時の僕には無かったんだと思います。
追い込まれた時に「何でこんなことしてるんだろう」と思うようになってくる。
そんな心理状態だと人は段々とやる気がなくなってしまうものですよね。
僕は新規就農どころかまともに働くこともままならなくなってしまいました😅
3.メンターや相談できる人が近くにいない
今みたいにSNSとの繋がりが少なかったし、新規就農するなら北海道というのが当時は一般的でした。
近くに新規就農した人は愚か、「新規就農はやめとけ」と周りからも散々言われました。
言ってくれた人たちは酪農の大変さを知っているからこその助言だったんだろうと思います。
ですが、夢を追いかけていて当時の僕は「何でこんなに酷いことを言うんだろう」と
それらの助言を聞き入れられませんでした。
今ではSNSをうまく活用できれば尊敬できる人、メンターと簡単に繋がれる良い時代になりました。
まだSNSなどやっていない人は勿体無い。
今すぐ始めましょう!
4.どうやって利益を増やすか経営に関する知識不足
経営や財務知識がほぼ皆無でした。
従業員をしている時にもっと意識して知識をつけておけばよかったとつくづく思いました。
もちろん牛乳を搾ってそれを出荷するのは知っていましたし、乳量を伸ばせば利益が伸びると簡単に思っていました。
売上と利益が別物ということも最近勉強して知りました。
売上が伸びたからといって利益が上がるとは限らないのです。
こういった知識は全て本を読んで学びました。
そこで本を読むことを強く勧めます!
当時の僕はほとんど読んでいませんでした。
と言うより、活字にほとんど触れてこなかったせいか本一冊読むのも苦労し、買っても途中で諦めてしまいっていました。
経営者になるならとにかく読書です!
5.北海道以外ではバックアップ体制が薄い
北海道は酪農の本場ですから農家戸数が凄く多いです。
なので、居抜き物件もたくさんありますし、農協が主体となって新規就農を支援しています。
北海道で就農したい人は断然北海道を選ぶべきでしょう。
北海道以外で新規就農したい場合はどうしたらいいのでしょうか?
確立された方法がないのが現状です。
ですが、ここを抑えることで少しは絞り込めるのではないかと思います。
就農地が決まるかどうかは本当にタイミング次第なので焦ってはいけないと思います。
ですが、いつでもできるように準備は怠ってはいけません。
就農が決まってから色々学んでも時間が足りません。
6.自分の願望を言葉にして発信し続ける
僕は新規就農に挑戦する1年くらい前から色んな場所、色んな人に言いふらしていました。
「自分で牧場をやりたい!」「新規就農がしたい!」
牧場に来てくれる飼料メーカーの営業さんやSNSで僕の夢を発信しまくりました。
そうしていたらある営業さんに「北海道の放牧酪農のセミナーがあるよ」とか「離農予定な牧場があるんだけど話を聞きに行かない?」というお誘いをもらえるようになりました。
何かに真剣に挑戦しようとしている人は誰かが必ず応援してくれます。
とにかく発信しまくりましょう!!!
7.仕事ができるだけでは経営者にはなれない
牛を健康的に飼うことや乳量をたくさん搾ることができる牛を作れるからと言って
良い経営者とは限りません。
仕事が出来なくても良い経営者はいっぱいいらっしゃいます。
ここで言う"仕事が出来ない"とは職人のように完璧にではないという意味で捉えてもらえると幸いです。
「鉄鋼王」のアンドリューカーネギーはこう言っています。
すべてを自分でやりたがり、すべてを自分の手柄にしたがる人は、偉大なリーダーにはなれない。
経営者はこういう全てをやりたがる人は向かないのかも知れませんね。
8.酪農のことを知っているようで知らないことの方が多かった
酪農業界に入って3年経ったペーペーが働いた牧場だけの知識だけで成功できるほど甘くはありませんでした。
才能がある人や情熱が半端ない人、強い信念がある人で勉強熱心な人は若いうちから新規就農しても問題ないでしょう。
ですが、僕みたいな凡人にはまだまだ未知の世界です。
それがまた面白いところでもあるのですが😁
たくさん経験をして、酪農以外の知識、特にお金に関する知識、金融リテラシーやネットに関する知識、学ぶべきことは山のようにあります。
自分が興味をそそれるジャンルから学んでいくと継続できるのではないかと思います!
今回はしげるが新規就農に挑戦して失敗捨て学んだことを8つご紹介しました。
- 居抜き農家との相性
- 新規就農する目的が明確で明文化できていないと途中で迷いが出る
- メンターや相談できる人が近くにいない
- どうやって利益を増やせるか経営に関する知識不足
- 北海道以外ではバックアップ体制が薄い
- 自分の願望を言葉にして発信し続ける
- 仕事ができるだけでは経営者にはなれない
- 酪農のことを知っているようで知らないことの方が多かった
僕は一度失敗しましたが、とても良い経験をしたと思っています。
これからの人生でこの経験が役に立つでしょう。
「わかんないけど取り敢えずやってみる」
このスタイルはとても重要だと思います。
ウダウダ悩んで行動に移せないまま10年20年あっという間に過ぎてしまいます。
後悔のないようにチャレンジして、失敗して、またチャレンジする。
成功するまで決して諦めない。
もちろん諦めそうになる時や気が滅入る時もあるし、立ち止まってしまうことだってあるかもしれません。
人生は一度きりです。
思いっきり楽しみましょう!!!
では、また✋
しげるでした😆✨